下部内視鏡検査(大腸カメラ)
下部内視鏡検査(大腸カメラ)
当院では下部内視鏡検査(いわゆる「大腸カメラ」)及び大腸ポリープの日帰り手術を行っています。午後1時~3時に予約制で行っております。
日本人のがん死亡数の中で大腸がんは男性で2位(1位は肺がん)、女性で1位(2位は肺がん)です。
大腸カメラの目的は大腸がんの予防・治療と言って過言ではありません。大腸がんの早期発見のために検便検査を含んだ健康診断を毎年受け、検便検査が陽性であれば下部内視鏡検査を行ってください(前年に大腸カメラを行い、大腸ポリープを指摘された方は翌年も大腸カメラを行うことをお勧めします)。検便検査陽性の方のうち大腸ポリープが見つかる方の割合は約50%、大腸がんが見つかる方の割合は2~3%と言われます。大腸ポリープは小さいモノは癌化するリスクは小さいですが、5mmを超えてくると癌の成分を含む可能性もあるため治療対象となります。
検便検査は便に付着した血液を検出する検査です。しかし、進行大腸がんでも出血していないタイミングで検査を行えば偽陰性になり見逃される場合があります。進行大腸がんの約10%が検便検査陰性になると言われますが、逆を言えば約90%は検出出来ますので毎年検便検査は行うようにしましょう。
※ 患者さまの症状により便潜血陰性であっても医師の判断で大腸カメラを勧めさせて頂く場合がありますのでご了承ください。
当院の大腸カメラは内視鏡専門医の医師が実施します。“起きたまま”の状態でも、鎮静剤を用いて“眠ったまま”の状態でも内視鏡を行うことができます。
鎮静剤を使うことで、不安や不快感が軽減し、リラックスした状態で検査を受けられます。軽く眠った状態になりますので、検査中は心電図・酸素モニターで鎮静剤の効果を観察します。
大腸ポリープが見つかった場合、安全に十分配慮し当日治療しますが、ポリープの大きさ・形態により治療を見合わせる場合がありますのでご了承ください。
朝・昼・夕食は通常量を食べていただいて問題ありませんが、うどん・素麺・豆腐・バナナなど消化の良いものを
選んでください。(そば・ラーメン・生野菜は避けて下さい)
寝る前に下剤(アローゼン2包)を内服してください。
検査当日に内服する下剤のモビプレップは冷たい方が飲みやすいので、前日にモビプレップを2Lの水に溶解し
冷蔵庫で冷やしておいてください。
朝食は食べないでください。
前日にモビプレップを溶解していなかった方は、モビプレップを2Lの水に溶解します。
午前8時ごろから冷蔵庫に保管していたモビプレップの服用を開始します。コップ1杯(約200ml)を10~15分の
間隔で5杯を目安として内服します。
※ 定期内服している薬がある場合はクリニックからの指示に従ってください。
午前9時ごろにクリニックに電話をかけてください。排便の状況により追加でモビプレップを内服して頂く場合があります。
便がきれいになったら下剤の内服は終了です。便意はしばらくすると無くなるので、あわてず午前11時30分ごろに来院してください。
鎮静剤を希望される方は車やバイク、自転車の運転は控えてください。公共の交通機関を利用するか、ご家族に送迎をしてもらいましょう。
更衣室で検査着に着替えます。
鎮静剤を希望される方は点滴を行います。
鎮静剤を使用する場合は検査ベッドに横になった後に鎮静剤を投与します。
検査中は医師・看護師が心電図モニターを確認しながら無理のない検査を行います。
ポリープが確認された場合、切除可能であればその場で切除します。
鎮静剤を使用された方は40分ほど休んで頂きます。使用されなかった方も休んで頂いて結構です。
医師からの結果説明を聞き、看護師から自宅での過ごし方の説明を受け帰宅となります。
組織検査をした場合は当日結果が出ないため2週間以降に再診して頂き結果説明を受けて頂きます。